学科の勉強時間は、総時間より週あたりで考える
先に結論
- 「合計何時間必要か」という問いには、公式に決まった答えはありません。このページでは合計時間の断言をしません
- 代わりに「残りの週数 × 週あたりの時間」で、確保できる時間を計算します
- 週あたりの時間が決まれば、その中で「覚える時間」と「問題を解く時間」の配分を決められます
勉強時間の相談で困りやすいのは、「合計○時間」という数字だけが一人歩きすることです。同じ100時間でも、10週間でやる場合と20週間でやる場合では、週の負担が2倍違います。計画に使えるのは、週あたりの数字です。
まず押さえる前提:学科試験の形
学科試験は、四肢択一式50問で、合格基準点は60点です。CBT方式の試験時間は120分です。ここまでは公式に決まっている事実です。
参考として、試験センターが公表した令和7年度下期の学科試験の結果では、受験者68,142人、合格者37,769人、合格率55.4%でした。これは1回の結果であり、自分の合否を決めるものではありません。「半数近くが落ちる回もある」という事実として押さえておくための数字です。
出典:一般財団法人 電気技術者試験センター「令和7年度第二種電気工事士下期学科試験の結果について」(https://www.shiken.or.jp/ecee-overview/press/upload/2025_K_shimokigakka_254423.pdf)。確認日:2026年10月31日。
週数 × 週の時間で、確保できる時間が出る
計算は単純です。残りの週数に、週あたり確保できる時間を掛けます。下の表は、その掛け算の結果です。「これだけやれば合格する」という基準ではありません。自分の週の負担を確かめるための表です。
| 残りの週数 | 週3時間の場合 | 週5時間の場合 | 週7時間の場合 |
|---|---|---|---|
| 8週間 | 24時間 | 40時間 | 56時間 |
| 12週間 | 36時間 | 60時間 | 84時間 |
| 16週間 | 48時間 | 80時間 | 112時間 |
| 20週間 | 60時間 | 100時間 | 140時間 |
たとえば「残り12週間で、週5時間確保できる」なら、確保できる時間は60時間です。この60時間の中に、テキストを読む時間と問題を解く時間の両方を入れる必要があります。週の時間が増やせない場合は、残りの週数を増やす(=学科の受験日を後ろに置く)か、技能練習の週数との取り合いを考えることになります。
学科の受験日を後ろに置くと、技能練習の週数は減ります。週数の取り合いについては、CBTの受験日を逆算で決める記事で計算例を示しています。
週の時間は、曜日パターンに落とす
「週5時間」という数字だけでは、実行できません。曜日に割り振ってください。割り振りの例は次の通りです。あくまで例であり、推奨する唯一のパターンではありません。
| 週の合計 | 曜日の割り振りの例 |
|---|---|
| 週3時間 | 平日30分×4日(2時間)+休日1時間 |
| 週5時間 | 平日30分×5日(2.5時間)+休日2.5時間 |
| 週7時間 | 平日45分×5日(3.75時間)+休日3.25時間 |
平日30分という枠は、1つの単元を読み切るには短いことがあります。その場合は、平日は問題演習だけ、休日にまとめてテキストを読む、という分け方にするのが現実的です。分け方は、自分の生活に合わせて変えてください。
週の時間の中の配分:覚える時間と解く時間
週の時間が決まったら、次はその中の配分です。目安として、次の2つの時期に分けて考えます。これも当サイトの目安であり、公式の指示ではありません。
- 前半(初めて学ぶ時期)――覚える時間と解く時間を、半分ずつ程度にします。解いた問題の解説を読む時間も、「解く時間」に入れてください。
- 後半(仕上げの時期)――解く時間の割合を増やします。間違えた問題だけを繰り返す時間に、週の半分以上を使う形です。
配分の目安が「週あたり」で決まると、計画ツールに入れる数字も決まります。逆算学習計画ツールでは、週の学習時間を入れて、週ごとの配分を出せます。
合計時間の数字に振り回されないための注意点
- 「合計○時間で合格」という数字は、公式に決まっていません。個人の知識や経験で必要な時間は変わります。このページの表は、確保できる時間の計算であり、合格に必要な時間の保証ではありません。
- 週の時間が確保できない週(繁忙期・体調不良など)は、計算から差し引いて考えてください。暦どおりの週数で計算すると、実際より多く見積もることになります。
- 学科試験の合格基準は60点です。満点を目指す計画と、合格点を目指す計画では、必要な深さが違います。苦手な分野を全部埋めるのではなく、得点の取りやすい分野から固める考え方も、週の時間の中では有効です。
まとめ
- 勉強時間は「合計何時間」ではなく「週あたり何時間」で考えます
- 確保できる時間は、残りの週数 × 週あたりの時間で計算します
- 週の時間は曜日パターンに落とし、覚える時間と解く時間に分けます
- 学科日を後ろに置けば週数は増えますが、技能練習の週数が減ります
よくある質問
Q. 週3時間しか確保できません。足りませんか。
A. 足りる・足りないを一律に決める基準はありません。残りの週数を掛けて、確保できる時間を出し、その時間で何ができるかを考えてください。週数が増やせない場合は、学科日を後ろに置くか、技能練習との取り合いを考えることになります。
Q. 毎日勉強しないとだめですか。
A. 毎日でなくても構いません。ただし、週の合計が同じでも、1日にまとめるより、複数日に分けたほうが、忘れる前に触れる回数が増えます。自分の続けられる形を優先してください。
Q. 問題演習とテキスト読みは、どちらを優先すればいいですか。
A. 初めて学ぶ時期は半分ずつ程度、仕上げの時期は演習の割合を増やすのが、このページの目安です。間違えた問題の解説を読む時間も、演習の時間に入れてください。
出典
学科試験の形式・合格基準点・試験時間:株式会社CBTソリューションズ「令和8年度第二種電気工事士下期 学科試験(CBT方式)」(https://cbt-s.com/examinee/examination/r8_ecee_denko2-2_cbt)。令和7年度下期の合格率:一般財団法人 電気技術者試験センター「令和7年度第二種電気工事士下期学科試験の結果について」(上記)。週数と時間の表は当サイトの計算です。確認日:2026年10月31日。
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