過去問は何年分・何周やればいい?
先に結論
- 過去問演習は、試験センターが公表済みの問題を使う形になります。新しい回の問題が今後も増えるとは限りません
- 目安は「まず1周で弱点を見つけ、間違えた問題だけをもう1周する」という2段階です。何周という数字は目安であり、公式の指示ではありません
- 何年分かを決める前に、まず1回分の50問を通して解いて、自分の弱い分野を確かめてください
「何年分・何周」という問いに、公式に決まった答えはありません。ここでは、制度の事実と、当サイトの目安を分けて書きます。目安の部分は、自分の週の時間に合わせて変えてください。
まず事実:CBT化で過去問の位置づけが変わる
- 自分の受けた回の問題と解答は公開されません。試験センターは、CBT方式の特性上、試験問題・解答は公開していないとしています。試験終了後に確認できるのは正答数です。
- 公表済みの過去問題は、引き続き教材として使えます。公表済みの過去問題の使用に、許諾や使用料は必要ありません(試験センターのよくあるご質問による)。
- 新しい公表問題は生まれにくくなります。これまで過去問演習の中心だったのは、筆記方式で実施された回の公表問題です。令和9年度以降は筆記方式が原則として実施されないため、新しい回の公表問題は今後増えていかない見込みです。これは制度からの推測であり、確定した発表ではありません。
- 出題範囲と形式は変わりません。四肢択一式50問、一般問題と配線図問題という構成、合格基準点60点は、CBT方式でも同じです。覚える内容そのものは、筆記方式の時代と共通です。
つまり、過去問演習そのものができなくなるわけではありません。「公表済みの問題を、繰り返し使う」形が続く、ということです。新しい問題を追いかけるのではなく、手持ちの公表問題をどう使い切るかが課題になります。
目安:周回は「全部を何周」ではなく「間違えた問題だけをもう1周」
周回数を「全部の問題を3周、4周」と置くと、覚えている問題を繰り返す時間が増えます。効率の面では、次の2段階のほうが現実的です。これも目安であり、公式の指示ではありません。
- 1周目:1回分(50問)を通して解き、弱い分野を洗い出す
時間を測って50問を通して解きます。解けなかった問題と、勘で当たった問題に印を付けます。1周目の目的は「得点を上げること」ではなく「弱い分野の地図を作ること」です。
- 2周目:間違えた問題と勘で当たった問題だけを解き直す
2周目では、1周目で印を付けた問題だけを解きます。解説を読み、なぜ間違えたか(知識が足りないのか、読み違えたのか、計算を間違えたのか)を分けて記録します。2周目で解けるようになった問題は、印を外します。
- 3周目(必要な場合のみ):それでも残った問題だけを解く
2周目でも間違えた問題だけが、3周目の対象です。全部の問題を3周するのではなく、残った問題だけを絞って繰り返します。残った問題が少なくなれば、その分をテキストの読み直しに回せます。
「何周やればいいか」の答えは、この考え方では「間違えた問題がなくなるまで」になります。周回数は結果として決まるもので、最初に決める目標ではありません。
何年分かを決める考え方
年数のほうも、同じ考え方です。「○年分やらなければだめ」という公式の基準はありません。次の順番で決めるのが、週の時間との兼ね合いでは無理がありません。
- まず直近の1回分を、上の2段階で使い切る。1回分を使い切る前に次の回に手を出すと、弱点の地図が回ごとにバラバラになります。
- 次に、弱い分野が出てきた回を足す。たとえば配線図問題が弱いと分かったら、配線図問題の出題が多い回を優先して足します。全部の回を順番にやる必要はありません。
- 週の時間に余裕がある場合に、回数を増やす。週の時間の計算は、学科の勉強時間の考え方にあります。週の時間を超える分量を年数で積んでも、消化しきれずに終わります。
過去問は「解いた数」ではなく「間違えた理由を潰した数」で効きます。解いた回数だけを数える計画は、避けてください。
注意点
- CBTで知った試験問題の内容を第三者に開示することは禁止されています。自分の受験回で出た問題を、過去問として共有したり書き起こしたりしないでください。
- 公表済みの過去問題でも、古い回には現在の出題範囲と合わない内容が含まれている場合があります。範囲が変わった分野は、その年度の受験案内とテキストで確認してください。
- 過去問の正答を暗記するだけでは、言い回しが変わった問題に対応できません。解説で「なぜその答えになるか」を確認する時間を、演習の時間に入れてください。
まとめ
- CBT化で、過去問は「公表済みの問題を使う」形になります
- 周回の目安は、1周で弱点を洗い出し、間違えた問題だけをもう1周する2段階です
- 年数は、まず1回分を使い切り、弱い分野に合わせて足します
- 「何周・何年分」は公式の基準ではなく、自分の週の時間に合わせる目安です
よくある質問
Q. 過去問は、テキストを読む前に解いていいですか。
A. 構いません。ただし、初めて学ぶ分野をいきなり解いても、解説が理解できないことがあります。その場合は、テキストでその分野だけを読んでから解き直す形にしてください。
Q. 全部の問題を3周するのと、間違えた問題だけを繰り返すのと、どちらがいいですか。
A. このページの目安は、間違えた問題だけを繰り返す形です。覚えている問題を繰り返す時間を、弱い分野の復習に回せるためです。ただし、試験直前に全体の感覚を取り戻す目的で、1回分を通して解き直すのは有効です。
Q. CBTの体験版は、過去問の代わりになりますか。
A. なりません。体験版は、パソコンでの受験操作に慣れるためのものです。出題の練習は、公表済みの過去問題で行ってください。
出典
一般財団法人 電気技術者試験センター「電気工事士学科試験(一種、二種)のCBT方式への移行について(令和9年度~)」(令和8年4月8日付、https://www.shiken.or.jp/upload/2027_transitiontoComputer-BasedTesting.pdf)、同センター「CBT方式のご案内」(https://www.shiken.or.jp/shiken/cbt/)、「よくあるご質問(32)CBT方式で出題された問題を知りたい」(https://www.shiken.or.jp/shiken/faq/faq01/000167.html)、「よくあるご質問(277)試験の過去問題の使用方法について」(https://www.shiken.or.jp/shiken/faq/faq08/000082.html)。周回と年数の考え方は当サイトの目安です。確認日:2026年10月31日。
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